陣羽織とは?

  • 2021年5月25日
  • 2023年11月16日
  • 陣羽織

陣羽織って名前は聞いたことはございますでしょうか?

「じんばおり」と読みます。

最近はゲームやアニメなどで戦国物が流行っておりますので、武将が着用している陣羽織を見たことがある方も多いと思います。具足羽織,陣胴服なんて呼ばれる事もあります。実際はどんな衣装なのか知らないことが多いと思いますのでご質問を頂いた内容よりピックアップしてお答えさせて頂きます。


陣羽織ってどんな時に着るの!?

名前に「羽織」とある様に、羽織って着用するものになります。戦国時代に武将が甲冑の上に着用します。以前、甲冑の下に着用すると勘違いされていた方が何人かおりましたので間違えやすい所かもしれません。陣羽織は甲冑より外側に着用します。甲冑は具足と呼ばれる事も多いです。名前は難しく感じますが、要は鎧と兜の事です。

武士が陣中で身に着けていたものになります。陣中とは陣地の中、つまりは戦場の事です。

現代でも「陣中見舞い」などの言葉で使われておりますよね。

甲冑の画像です。TV等でも見たことありますよね。

ドラマやアニメ、ゲームなどでは見たことあると思いますが実際に甲冑を着た事ある方はほとんどいないと思います。本物の甲冑はとても重く着ているだけで疲れてしまうレベルです。でも、実際に戦場で相手の刀などの攻撃から身を守る物ですので、当然ある程度の重量にはなってしまいます。

普段生活をしていると勿論着る機会は無いと思いますが、イベントで鎧行列など行っている場所もございますのでご興味ある方は参加してみてはいかがでしょうか?

陣羽織ってどんな形をしてるの?

基本的には袖無しの物が非常に多いです。丈に関しては長い物、短い物ございます。甲冑の上に着るものになりますので、袖無しなのは動きやすさを重視してのデザインの為です。生地、素材等に関しては武将により異なっております。ファッションの役割もございますので武将によっての好みで様々だったと言われております。

こちらの陣羽織は動きやすいように背中にスリット入っております。
人気の高い、ロング丈の陣羽織です。

陣羽織って何のために着るの?

武将により様々なデザインがございます。戦場においては基本は甲冑をつけてますので、武将が出来る一番のオシャレが陣羽織だったと言われております。また、寒さ対策の防寒、雨対策の防雨の為に着用していたとも言われております。個性ある陣羽織で味方から自分がすぐにわかるように目立つ効果があり、また当時戦場で武将の個性を出せる最大のアイテムだったと思います。

陣羽織を好んだ武将

真田幸村

真田幸村の陣羽織はトレードマークの赤の身頃に黒の衿が特徴的です。真っ赤な陣羽織は戦場でもとても目立ち、隠れはしない真っすぐな戦いを好む意志の表れだったと言われております。

勿論、家紋はおなじみの六文銭です。

真田幸村は安土桃山時代から江戸時代初期に活躍しました。

真田幸村は武田家家臣の真田昌幸の次男として産まれました。

徳川家康軍へ攻め込んだ際の立ち回りが勇敢で日本一の兵の評されました。真田幸村で有名なのは10名の忠臣を従えた真田十勇士が有名です。猿飛佐助、霧隠才蔵、三好清海入道、三好伊左入道、穴山小助、由利鎌之助、筧十蔵、海野六郎、根津甚八、望月六郎の10人とされているが、架空の人物とされており、実際に存在したかは定かではありません。

数多くの武将の中でも勇敢な武将で、英雄タイプの為、今なお多くのファンが多い武将の一人です。

伊達政宗

伊達政宗は紫色の地色に水玉文様の陣羽織を着用しておりました。

背中には竹に雀紋の刺繍が施されております。

伊達政宗と言えば最もイメージできるのが片目の隻眼、独眼竜と呼ばれた武将です。戦場での負傷で失明をした訳では無く、幼少期の病気(天然痘)にて片目を失いました。

歴史に詳しくない方は、織田信長、豊臣秀吉などと同じ位の世代と勘違いしがちですが、実際の年齢は30歳近く年下となり、少し世代が違います。

1585年(天正12)に伊達政宗は第17代伊達氏当主となります。

以後、東北にて積極的に合戦を続け、領土をどんどん広げていき現在の福島、山形、宮城を制し大きな勢力を手に入れます。

伊達政宗のエピソードで有名な物で、死装束で豊臣秀吉に挨拶をする話があります。こちらはご興味がある方は個別に調べてみてください。長くなる話ですので、今回は省略させて頂きます。

織田信長

最も有名な武将の一人の織田信長ですが、ドラマや映画などでも登場人物として映像で見ることも多いと思います。

そんな織田信長の陣羽織はロング丈で黒地で、背中に揚羽蝶の刺繍が施されております。

ちなみに揚羽蝶は織田家の家紋です。

また、織田信長のイメージとしてはマントを着用している姿を想像する方も多いと思います。

織田信長のエピソードと数えきれない位たくさんございます。歴史好きでない方も聞いたことがある話も多いと思います。

桶狭間の戦い 長篠の戦い 本能寺の変 等、たくさんの歴史的出来事がございますので、もし陣羽織から織田信長への興味を見っていただいた方がおりましたら、別途お調べ頂くのも面白いかと思います。色々な書物や映画、ドラマ等映像作品も多数ございますので。

豊臣秀吉

豊臣秀吉の陣羽織は鳥獣文様陣羽織と呼ばれたペルシャの伝統的な文様で絨毯の様な陣羽織や、蜻蛉燕文様陣羽織と呼ばれた文字の通り燕が描かれた物、富士御神火文黒黄羅紗陣羽織と呼ばれた富士山が描かれた陣羽織等が有名です。

豊臣秀吉も有名な武将の一人で、おそらく知らない人はいないと思います。

秀吉も数々の書物や、映画ドラマ等に数多く登場しておりますので、その映像の中でどんな陣羽織を着用していたのかを見るのも楽しいかと思います。

比較的秀吉の陣羽織は派手な物が多い印象です。性格的にも派手好きだったようですのでその趣向が陣羽織にも表れているのかと思います。

有名はエピソードとしては織田信長が履く下駄を温めておいた等、皆様すでにご存じの話も多数ある人物です。

天下統一を果たした人物としても有名ですよね。秀吉から学ぶ現代の立ち回りも多いと聞きます。

是非陣羽織をきっかけに秀吉の歴史を調べてみても面白いかもしれません。

陣羽織と一緒に着用

せっかく購入して陣羽織だけあっても、何と合わせればよいのかわからない方もいらっしゃいますよね。

こちらのモデルさんの着用画像の様に着物、袴と合わせるのが一般的です。

コーディネートの際は、着物の柄と陣羽織が喧嘩しないような合わせ方が良いと思います。

陣羽織は派手で強目のイメージがあるので意外と合わせるのが難しかったりします

陣羽織が派手な柄の場合は、着物は無地などを選ぶと合わせやすいですよ。

是非、ご購入の際はお手持ちのお着物等とのコーデも考えての選択をすると良いと思います。

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袴も、無地袴、踊り袴、縞袴など沢山の種類がございます。

袴と陣羽織の合わせ方でイメージがかなり決まりますよね。

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陣羽織の素材

戦国自体のの陣羽織で良く使われた素材は羅紗と呼ばれる素材でした。

羅紗とはフェルト状の素材で毛繊維で繊維に熱や圧力を加えたものです。

現在では当店では基本的にはポリエステル素材を使用して製作しております。織生地で様々なデザイン、図柄がございます。

身頃が無地で、衿のみ柄になっているもの、全体を柄で出したもの、丈もロング陣羽織から通常丈まで幅広く制作しております。最近ではゲームのキャラクター等も陣羽織を着用している人物がいたりするそうで、昔の武将の衣装ってイメージよりはだいぶラフに使われている印象です。

現在は歴史ブームもあり、お問い合わせがとても多い商品でもございます。歴女と呼ばれる歴史好き、武将好き女子の方からのご購入希望もございます。

陣羽織は舞台衣装としても非常にかっこよく、戦国時代の舞台を行う際には欠かせない衣装となります。

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